リスク許容度とは
以前のブログで、投資を始める前には自分のリスク許容度を調べる必要があることをお話ししました。
リスク許容度とは、市場が暴落した時に心理的にどれくらいの損失に耐えられるかを分析したものです。
リスク許容度を測るには、いくつかの投資に対する質問に答えることで推定することができます。
リスク許容度には次のようなものがあります。
- Conservative(慎重)
- Moderately Conservative(やや慎重)
- Moderate (標準)
- Moderately Aggressive(やや積極的)
- Aggressive(積極的)
どのようなスタイルで投資するかは、自分のリスク許容度などを見極めてから決めていきます。
たいていの場合、証券会社が独自にリスク許容度につての質問書を用意していて、年齢、どれくらいの年数投資をするつもりか(Time Horizon)、どの程度の投資の減少に対して耐えられるか、この先の収入のレベル、他に保有している資産などについて聞いています。
次に、それぞれのリスク許容度の定義や、どんなポートフォリオが適切なのか見てみましょう。
Conservative(慎重)
慎重な投資スタイルに属する人は、リスクを嫌ったりできるだけ避けたりする傾向があります。
したがって、元本割れの可能性のある投資商品よりは、元本保証されているCD, マネーマーケットファンド(Money Market Fund)や債券などが適切な投資商品といえます。
もうすでにリタイアしており、貯蓄を取り崩して生活する高齢者には、この投資スタイルがより適切だと言えます。
慎重派投資スタイルの投資商品の一例:
- CD
- Money Market
- 国債(Treasury Bill, Bond)
- 地方自治体 債券(Municipal Bond)
Moderately Conservative(やや慎重)
この投資スタイルは、”Conservative”と”Moderate”の中間に属します。
やや慎重派投資スタイルの投資商品の一例:
- CD
- Money Market
- 国債(Treasury Bill, Bond)
- 地方自治体 債券(Municipal Bond)
- 配当金受け取りを目的とした優良株、またはファンド
Moderate(標準)
標準的な投資スタイルに属する人は、ある程度のリスクを取りつつも安定した投資商品も組み合わせたポートフォリオを選ぶ傾向があります。
標準的な投資スタイルの投資商品の一例:
- 国債(Treasury Bill, Bond)
- 地方自治体 債券(Municipal Bond)
- 優良社債
- 配当金受け取りを目的とした優良株、またはファンド
- 成長株、またはファンド
- 債券(Bond)と株式(Equity )の割合は50%/50%程度
Moderately Aggressive(やや積極的)
やや積極的な投資スタイルは、”Moderate”と”Aggressive”の間に属します。
Moderateに比べて、株式の比重がやや高くなります。そのため、リターンはModerateよりも高くなりますが、それに従ってリスクも高くなります。
やや積極的投資スタイルの投資商品の一例:
- 債券(国債、社債、地方自治体債券など)
- 個別銘柄株、インデックスファンド
- 新興国株、またはファンド
- 成長株、またはファンド
- 債券(Bond)と株式(Equity )の割合は30-40%/60%-70%程度
Aggressive(積極的)
積極的な投資スタイルの場合、投資や株式に関してよく理解している人が多いようです。また、リスクの高い投資商品を選び、できるだけ高いリターンを求める傾向があります。いわゆるハイリスク、ハイリターンを追及するスタイルです。
その中には、スタートアップ、新興国株などの値動きの大きい商品も含まれます。
それらの投資商品は高いリターンを生む可能性もありますが、リスクも大きいので、市場が暴落した場合より大きく下がる傾向にあります。
積極的な投資スタイルの投資商品の一例:
- 債券(国債、社債、地方自治体債券など)
- 個別銘柄株、インデックスファンド
- 新興国株、またはファンド
- スタートアップ、IPO
- 債券(Bond)と株式(Equity )の割合は20%/80%程度
まとめ
皆さんも、機会があればぜひ自分のリスク許容度や、どんな投資スタイルがあってるのか調べてみてください。
案外、自分で思い描いているスタイルとは違った結果が出るかもしれませんね。
私自身も、たいてい日常や仕事ではやや慎重な選択をする場合が多いのですが、投資に関しては20年以上Aggressive スタイルで投資をしてきました。これは自分でもとっても意外でした。
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