資産形成を妨げる危険なマインド

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資産形成を妨げる6つの危険なマインド

今日はテクニカルなお話ではなくて、資産形成に対する考え方(マインド)についてお話ししたいと思います。

皆さんは、自分自身の考え方(マインド)によって資産形成が成功するか、失敗するかを左右することをご存知ですか?

頭で考えていることは、その人の行動にそのまま表れてきます。もしも、資産形成に消極的な考えや、否定的な考えを持っているとそれはあなた自身の資産状況に反映されてきます。

資産形成に逆効果なマインドって、どんなものがあるでしょうか? 

下に主な6つの危険なマインドを挙げてみました。

1.こんなに少しずつ貯金したって無駄…

2.家計チェックや予算管理なんてめんどくさい…

3.投資ってこわすぎる

4.若いからまだ老後なんて考えられない/考えたくない

5.いくら貯めたらいいかわからないし

6.ちょっと高いけど分割払いで買っちゃおう

 

こんな風に考えたことがありますか?

なぜこういう考えが資産形成に影響するのか、それぞれについて解説していきますね。

こんなに少しずつ貯金したって無駄…

”ちりも積もれば山となる”、ということわざは有名ですよね。私は、これはまさに貯蓄や資産形成に当てはまるものだと思います。

少しずつの貯金はやっても無駄だと思う人は、もちろん大きな額の貯金もできないでしょう。それでは、いつまでたっても資産を作ることはできません。

学校を卒業して就職したばかりの人は、お給料も少ないのでなかなか貯蓄なんてできない、と思うかもしれません。例えば一万ドル貯めようと思っても、毎月100ドル貯金するとしたら100カ月、つまり8年4カ月かかります。そんなの無理!と思う人も多いでしょう。

でも何事も始める時は、最初の第一歩からなのです。

まずは手取りの10%から始めてみましょう。受け取った給与の10%が自動的に貯蓄口座や401(k)などのリタイアメント口座に引き落とされるようにしておくと、楽に貯蓄を習慣化することができます。また貯畜のパーセンテージを決めておくと、給与が増えた時やボーナス時にも同じ割合を貯蓄できます。このようにしておくことで、貯蓄も自然に増えていき、増えるスピードも速くなっていきます。

若い時に貯蓄を始められなかった人は、できるだけ早く資産形成を始めることをお勧めします。会社にお勤めの方は、会社の401(k)、403(b)などを利用しましょう。401(k)などのオプションがない人は、Traditional IRA、またはRoth IRAを利用できます。

401(k)や403(b)には、少なくとも会社が負担するマッチングを全額もらえるだけ貯蓄できるようにしておきましょう。

今多くの額を貯金できなくても、できる範囲で始めて見てください。そして余裕が出てきたら増やしていきましょう。まずは。”Small Step”からです。

 

家計チェックや予算管理なんてめんどくさい…

現在、思うように貯蓄ができていない場合は、ぜひ家計チェックをしてみることをお勧めします。2-3カ月の消費の傾向をチェックすることで、どの項目に使いすぎているのかを見つけることができます。

日ごろ何にお金を使っているのかを分析するのは、面倒だと思う人もいるかもしれません。しかし、日ごろの出費の傾向を把握することで、使いすぎているものを削減できて、その分貯蓄に回すことができるのです。

そして、各項目ごとに大まかな予算を決めておきましょう。そうすることによって、出費を抑えることができます。

次に、おおまかな家計の目安をご紹介しておきます。

1.食費、家賃、モーゲージ、借金返済、医療費などの必要経費は手取りの50%に抑える。

2.手取りの10%-25%をリタイヤメント資金の貯蓄に充てる。

3.手取りの5%を生活防衛資金の貯蓄に充てる。

投資って怖すぎる…

統計では、日本人はアメリカ人にくらべて投資を避け、普通預金口座を使って貯金をする人が多いという結果が出ています。これは、日本では投資は危険、怖い、ギャンブルだ、株は暴落するといったイメージを持つ人が多いためだと思います

普通預金や定期預金では元本割れをすることはありませんが、日本では長い間かなりの低金利が続いており、インフレーションによりお金の価値が毎年減っていってしまいます。アメリカでは日本より金利は高いですが、それでも普通預金口座の金利は一番高いもので約1.05%(2020年8月現在)で、金利でお金を増やすことはほぼ不可能です。

長期的にインフレーションを上回るリターンを得るには、投資することなしにはあり得ないでしょう。

日本人の多くの人がもつ投資のイメージ、”投資は怖い”は、本当にそうなのでしょうか。

それは、それぞれの人の投資の仕方、取り組み方によると思います。正しい知識と判断のもとに投資をすれば、投資は決して怖いものではないし、ギャンブルでもありません。

反対に、綿密なリサーチもせずに、一獲千金を狙って右肩上がりの一銘柄に全財産を一度に投資するとなると、それはギャンブルになってしまいます。この場合所有している銘柄の株価が急落したとき、心理的に株を持ち続けることができなくなり、購入価格よりはるかに低い価格で売ってしまえば、財産のほとんどを失ってしまいます。これは、正しい投資の仕方とは言えません。こういう経験をした人にとって、投資は”怖いもの”となってしまうでしょう。

投資をする際に組み立てるポートフォリオは、投資する人の年齢、資産状況、家族構成、投資年数、リスク許容度などを考慮して、色々な投資商品に分散するのが一般的です。

そうすることによって、リスクを減らすと同時にその人のリスク許容度に合ったリターン、設定した目標を実現することができるのです。

若いからまだ老後なんて考えられない!

もしあなたがまだ20代だったら、リタイアメントなんてまだ40年以上も先のことですよね。40年後の自分を想像するなんてできないし、したくもないというのが、本音ではないでしょうか?

しかし投資をして資産形成をするときの最大の味方は、”時間”です。

投資をする期間が長ければ長いほど、安定したリターンを得ることができ、目標を達成する確率が高くなります。

40年という長い時間を味方につけることによって、より有利に資産形成をすることができます。

ここで二つの例を比べてみましょう。

例1: Aさんは現在25歳で、67歳でリタイアする予定です。毎月の手取りは$2,500、そしてリタイヤメント資金を貯めるのに、毎月10%に相当する$250を401(k)に積み立てていくことにしました。毎年の複利(compound interest)は平均6%とします。これを67歳まで42年間続けると、67歳の時点で投資総額は$567,540になります。
例2: Bさんは45歳で、67歳でリタイアする予定です。毎月の手取りは$4,500、そしてリタイヤメント資金を貯めるのに、毎月10%に相当する$450を401(k)に積み立てていくことにしました。毎年の複利(compound interest)は平均6%とします。これを67歳まで22年間続けると、67歳の時点で投資総額は$245,801になります。

この例で、AさんはBさんより20年早く投資を始めました。Bさんの方が毎月の積立が多いのにもかかわらず、67歳時点の投資総額はAさんの方が高くなっています。

逆に、同じ条件でBさんが、67歳までにAさんと同じ額を貯めようとするなら、Bさんは毎月$1,039(手取りの23%)を投資し続けなくてはなりません。

Aさんの例からわかるように、月々の積立額が少額でも、長年続けることによってまとまった資産を築くことができるのです。

若いからリタイアメントなんて関係ないと思わずに、ぜひ長い時間を味方につけて資産を築いていってください。

いくら貯めたらいいかわからないし…

いくら貯めたらいいかわからないから、やる気が出ない…

わかります。

目標がなければ、いったい何のためにお金を貯めるのわからないだけでなく、いくら貯めたらいいかもわからないので、モチベーションがあがらないですよね。

いくら貯めたらいいのかは、それぞれの目的によります。

例えば、リタイヤメント資金、家の購入に必要な頭金、子供の教育資金、車の購入、生活防衛資金、旅行などのレジャー費用などがあります。

もしも、これらの項目に優先順位をつけるとしたら次のような感じでしょうか?

  1. 生活防衛資金
  2. リタイヤメント資金
  3. 家の頭金、または子供の教育資金
  4. 車の購入
  5. 旅行などのレジャー資金

もちろん、優先順位は個人でそれぞれ違うし、一つずつ順番に貯めていくという方法では旅行やレジャーに使うお金がなかなかたまりません。皆さんがそれぞれ、目的、目標を決めて優先順位を決める必要があります。

今から貯蓄を始めるという人は、まず生活するうえで不可欠な生活防衛資金からためましょう。

生活防衛資金は、最低でも1カ月に使う必要経費の3カ月分を用意しておきましょう。

1カ月に使う必要経費が$2,000ならば、$6,000が必要です。この資金は、突然の事故、病気、家電の修理や買い替えなど予期していなかった出費が発生した時に使うお金になります。

シングルや自営業の人は12か月分、共働き家庭では6カ月分あるとより安心です。

次に、リタイアメント資金の貯め方です。

リタイアメント資金を貯めていく目安として、アメリカのFidelity Investmentが次のようにおおまかな目標額を提案しています。

  • 税引き前の給与の10-25%を401(k)などのリタイアメント口座に貯蓄する。(雇用主のマッチングを含む)
  • 30歳で一年の年収分
  • 40歳で年収の2倍
  • 55歳で年収の7倍
  • 67歳で年収の10倍 

もちろんこれは、目標を設定するときの目安なので個人によって違ってきます。だからこれらの金額に届いていなくても、気落ちしないでくださいね。

大事なのは、目標がどうあれ毎月忘れずに貯金し、給与が増えたときは貯金額も増やし、よく分散されたポートフォリオに投資していくことなのです。

コンスタントに長年貯蓄していけば、きっと目標は達成できますよ!

高いものは分割払いで買っちゃおう!

ウィンドウショッピングをしていたら、ふと目に入ったものが心の隅でずっとほしいと思っていたあのバッグ。こんなところで見つけるなんて… 見つけたのはうれしいけど、今日は高い買い物をするつもりじゃなかったので、ちょっと複雑な気分。

どうしよう… ここで見つけたのはきっと縁があったからかな。予算的にはきついけど買っちゃおうかな… もう2度と見つけられないかもしれないし。現金は持ち合わせてないから、クレジットカードを使わなきゃ。来月払えるかな… ちょっときついかな。

分割っていう手もあったっけ… うん、分割なら何とか払えそう。

OK、買っちゃう!

 

ちょっと待ってください!本当に分割払いで買っちゃっていいの?

Aさんが欲しかったバッグは、$2,000です。もしこのバッグを分割払いで購入すると支払いはどうなるでしょうか。

アメリカVISAカードによると、2020年8月現在の金利はAPR 17.99% から 23.99% となっています。

Aさんが、バッグに使った$2,000を金利17.99%、10回払いで返済すると、合計支払額はどうなるでしょうか? 

1回の支払いが$216、合計で$2,168となります。$168が金利として上乗せされています。

この例からわかるように、分割払いは1回の支払い額を低く設定できるために便利そうに見えますが、高額な金利がかかってきます。分割払いを頻繁に使ってしまうと、金利の支払いがかさんで貯蓄どころではなくなってしまいます。

金利は、味方につけると毎月お金を運んでくれる最強の味方ですが、敵に回すと恐ろしいもので人生をも滅ぼしかねません。

クレジットカードを使った分割払いでの購入は、できる限り避けるようにしましょう。翌月に一括で払えないのなら、そのような買い物は避けるべきでしょう。

まとめ

どうでしたか?

資産形成も気持ちの持ちようですね。このような危険なマインドを避けて前向きに行動すると、少しずつ余剰資金も増えていき貯蓄をするのが楽になっていくと思います。

もし、当てはまるマインドがあれば、少しずつ改善していってみてください。

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