どれくらいお金は借りられるの?
大きな買い物するためのお金の借り入れ
今日は、収入に対してどれくらいまでお金を借りることができるかということについてお話ししたいと思います。
多くの人が、大きな額の買い物をする際にはお金を借り入れることがあると思います。例えば、マイホーム、車、家のリモデルなどが大きな額が必要になってくる買い物です。
こういう場合、どれくらいの額まで借りるのが適切なのでしょうか?
家庭によっては一件だけではなく、複数の借り入れが必要な時もあります。その時に、自分の収入に対していくらまで借りるべきなのかをどのように判断したらいいでしょうか?
お金の借り入れについて銀行で相談すると、多分思ったより高い金額まで融資できると勧められるかもしれません。覚えておきたいことは借りられる額と、借りるべき額は違うということです。銀行で勧められるのは、たいていの場合”借りられる額”で、それは借りるべき額よりも高い金額です。
しかし、銀行の勧めるままに借りても大丈夫なのでしょうか。
こういう状況になった場合、自分自身でどういう風に判断したらいいのか解説していきます。
28/36ルール: 借り入れ総額の目安
初めて借り入れをする場合、いくらまで借りるべきなのかをどのように判断していけばいいのでしょうか。
一般的なルールとして覚えておきたいのは、28/36ルールです。
最初の“28”は、家に関する経費は税引き前収入(Pre-tax Income) の28%に抑えるという意味です。
例えば、年収(Pre-tax)が$50,000だとします (日本円で約525万円)。$50,000の28%は$14,000(147万円)なので、これが1年間で家にかけるべき支払いの上限になります。1ヶ月では税引き前収入が$4,167(437,535円)なので、家にかける支払いは$1,167(122,535円)が上限という事になります。ですから、1年間のモーゲージ(住宅ローン)の支払いが利子と保険を含めて、$14,000以内に抑えられる程度の返済額になるなら許容範囲ということになります。(1ドル=105円で計算)
”36”は、家庭の借金/借入金の返済総額は、税引き前収入(Pre-tax Income)の36%に抑えるということです。
すべての借金の総額なので、モーゲージ、車のローン、クレジットカードローン、奨学金、その他のローンすべてに対する返済の合計になります。
上と同じ例で、年収が$50,000の場合、借金返済の総額は$18,000($50,000の36%)まで、1ヶ月では、$1,500($50,000の36%)が上限となります。
借入金に対する返済がこれらの金額以上になると、他の必要経費や娯楽費用に余裕がなくなってきます。また、必要経費、固定費が高い家庭では、借り入れ金への返済額が多いと破綻の原因になるので気をつけてください。
新たに融資を検討している家庭は、この目安を使っていくらまで借り入れが可能が計算してみてください。

担保付き融資と無担保債務
借金や融資といえばネガティブな印象もありますが、大きな買い物をする際はとても役立つもので、借り入れ金無しでは購入が不可能なものもあります。
例えば、マイホームの購入は現金一括ではできない人の方が多いでしょう。モーゲージの利率は、その時の金利に応じて比較的低く抑えられています。モーゲージの金利よりも高いですが、カー(車)ローンもこの部類に入ります。
これは、借り入れ金が担保(家や車)によって保障されているからです。このような融資を、secured debt(担保付融資)と言います。もしも借り入れをしている人が支払い不能になった場合、担保になっているものが抑えられ売りに出され、銀行は返済不能になったお金を取り戻すことになります。
モーゲージや車のローンと違って、担保のない融資に対する利率は高く設定されています。このような借り入れを unsecured debt(無担保債務)と言います。 この種の借金は担保を取ってないので、融資側に取ってリスクが高いから金利が高く設定されているのです。
例えば、クレジットカード ローン、消費者金融からの借り入れ、リボ払いなどがこの種類に含まれ、利率は非常に高く5%から36%というように様々です。(2020年9月現在)。
借入金の管理の仕方
借入金には、良しとされている借り入れ、手を出してはいけない借り入れなど様々な種類があります。
モーゲージ(住宅ローン)、カーローンなどの担保付き融資は比較的利率が低く、クレジットカード、リボ払い、消費者金融などからの無担保債務は金利が高く設定されています。
金利の高い無担保債務がある場合は、まずこれらを早めに返済しましょう。そして返済が終わった後は、この種の借り入れを繰り返さないように気をつけましょう。
家を所有していて無担保債務がある人は、Home Equity Line of Credit (HELOC)を利用して高金利の債務を返済することもできます。
高金利の借り入れを一つにまとめて、HELOC から低金利で借り入れて一括返済をするのです。HELOCは、無担保債務よりも金利が低く設定されているので、こうすることによって金利が低く抑えられ返済の管理もしやすくなるでしょう。
まとめ
家などの大きな買い物を予定している人は、ぜひこの28/36ルールを活用して返済額をシミュレーションしてみてください。
しかしこのルールはあくまでも目安で、実際に借りるべき額は各家庭の家系状況によって違ってくるのでご了承ください。
融資は決して家計を必要以上にを圧迫しないように、無理のないように計画してください。
コメント
最近、家を買う予定があり、「28/36ルールを活用して返済額をシミュレーションする」とのこと、いい参考になりました。ありがとうございます。ヾ(*´∀`*)ノ
コメントありがとうございます。家の購入がうまくいくといいですね!