自分のバランスシートを作ってみよう

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3つの財務諸表(Financial Statements)

皆さん、バランスシートってご存知ですか?英語では”Balance Sheet”, 日本語では”貸借対照表”と言います。

バランスシートは、3つあるファイナンシャル ステートメント(Financial Statements, 財務諸表)のひとつで企業が決算をする際作成される書類のことです。他の2つのステートメントは、損益計算書(Profit and Loss Statement)とキャッシュフロー ステートメント(Cashflow Statement)です。

3つの財務諸表:
1.バランスシート (Balance Sheet, B/S)
2.損益計算書 (Profit and Loss Statement, P&L)
3.キャッシュフロー ステートメント (Cashflow Statement)

これらの財務諸表は企業の決算には必ず作成されるものですが、個人の家計・財政状態を表したり分析するために作成することもできます。

バランスシート (Balance Sheet, B/S)

バランスシートはたいてい省略してB/S(ビーエス)と呼ばれていて、ある時点での総資産(Asset)、負債(Liability)、純資産(Equity)を表すものです。

下の図が示しているように、総資産(Asset)を左側に、そして負債(Liability)と純資産(Equity)を右側に表示します。そして重要なのが左の合計と右側の合計はいつも同額になるということです。

つまり、下の式のようになります。

総資産(Asset) = 負債(Liability) + 純資産(Equity)     
この式からわかるように、総資産には負債が含まれているのです。家庭の資産状況を正しく表すためには、総資産から負債を引いた純資産を使うのが普通です。
 

損益計算書 (Profit and Loss Statement, P&L)

損益計算書はP&Lと呼ばれ、企業の売り上げ(Sales) 、コスト、利益などが示されています。

簡単な例を挙げると、下のような表になります。

売り上げ(Sales):   $50,000
経費(Expense) :    $20,000
ーーーーーーーーーーーーーーーー
利益(Profit)/損益(Loss): $30,000
 

キャッシュフロー ステートメント (Cashflow Statement)

キャッシュフローステートメントは、ある一定の会計期間の現金流出入額を3つの分野に分けて示した財務諸表です。

3つの分野とは、営業活動による現金の増減、投資活動による現金の増減、財務活動による現金の増減です。ひとつの会計期間に起こった現金の流れを把握することができ、現金残高がどの分野から来ているのかを確認することができます。

自分の家計のバランスシートを作ってみよう

それでは、二つの例を挙げてそれぞれのバランスシートを作成してみましょう。

最初は少し難しいかもしれませんが、コツを理解すればあなたの家計のバランスシートをすぐに作れるようになると思います。バランスシートを組み立てられるようになると、家計の健康状態を診断するのに役立てることができます。

例1:A家族の家計のバランスシート

最初に、A家族の家計状況をバランスシートに表してみましょう。

現在のA家族の資産状況はこのようになっています。(データは架空のものです。)

**A家族の家計状況** 
1. 貯金:$20,000
2.長期投資:$50,000
3.車 市場価値:$25,000
4.車のローン残高:$10,000
5.持ち家 市場価値:$300,000. 
6.持ち家 購入価格:$250,000
7.持ち家のローン(モーゲージ)残高:$200,000

この状況をバランスシートに入れてみると、このようになります。

A家族の資産状況をバランスシートに当てはめてみました。この表からわかるように、左側と右側の合計はいつも同じになります (青い部分)。左側の合計が示すようにA家族の総資産額は、$395,000になります。

しかし右側を見ると、総資産は負債と純資産に分けられています。A家族の現在の負債は$210,000純資産は$185,000になっています。普通、資産というと、総資産から負債を引いた純資産の部分をいいます。

A家族の負債には車のローンと持ち家のモーゲージがあって、それぞれの市場価格から負債額を差し引いた残額が純資産となります。純資産を計算するときは、購入価格ではなく市場価格を使います。市場価格とは、もの(車や家など)に対して現在売り手と買い手が取引している価格をいいます。

この表が示すように、A家族の純資産は$185,000となります。

次はB家族の資産状況をみてみましょう。

例2:B家族の家計のバランスシート

B家族の現在の資産状況はこのようになっています。(データは架空のものです。)
*B家族の家計状況**
1. 貯金:$10,000
2.長期投資:$20,000
3.車 市場価値:$5,000
4.車のローン残高:$0
5.持ち家 市場価値:$500,000
6.持ち家 購入価格:$500,000
7.持ち家のローン(モーゲージ)残高:$400,000

B家族の資産状況をバランスシートに当てはめてみました。

左側の合計が示すようにB家族の総資産額は、$535,000になります。右側を見ると、B家族の現在の負債は$400,000純資産は$135,000になっています。

B家族の負債は持ち家のモーゲージのみですが、40万ドルもの負債を抱えているため純資産がかなり低くなっています

A家族とB家族を比べると、B家族の方が総資産では$535,000でA家族よりも14万ドルも多いにもかかわらず、多額のモーゲージのために純資産は、A家族よりも低くなっています。

さらに、B家族の総資産に対する負債率は約75%と高く、やや不健全な家計状況と言えます。A家族の負債率は53%で低いとは言えませんが、B家族と比べるとやや良い状況ではあります。

バランスシートのまとめ

この二つの例から分かるように、家計の健康状態は総資産額だけでは判断することはできません。資産や負債をそれぞれの項目に仕分けして純資産を計算してみると、家計が健全か、不健全かを見極める事ができるのです。

今回はわかりやすい簡単な例を解説してみました。参考になると嬉しいです!

皆さんもぜひバランスシートを作ってみてください!

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